この春から仕事で羽幌出張が始まっております。車で札幌からおよそ4時間弱。
海沿いを車で走るのは気持ちがいいんですが、なんせ遠いです。
増毛町で寄り道
出張帰りに増毛町(ましけと読みます)に寄ってきました。普段あまり縁がないので漁師の町ってとっても興味あります。
増毛はおそらく札幌から100kmくらい。所要時間2時間なので、札幌~羽幌間のおおよそ中間地点ですね。
海産物で有名で甘えびが本当に美味しいです。すごい漁獲量があるので甘えびのお祭りなんかもやっています。食べ放題的な(笑
人口は4000人程度だったと記憶しております。
増毛町にある暑寒別岳は札幌からでも遠目に見ることができて、きれいなんですよねー。
旧商家丸一本間家に行ってきました
今回行ってきたのは鰊番屋ではないのですが、ニシンで財を築いた人たち相手に商売をしていた人(本間さん)の、いわゆる店舗併用住宅である、「旧商家丸一本間家」を見学してきました。
ちなみに国の重要文化財に指定されており、この本間さんは増毛町が誇る日本酒蔵「国稀」の創業者でもあるのです。
陰翳礼讃の世界
日本建築の室内は谷崎潤一郎著の「陰翳礼讃」の世界が広がっています。基本的に縁側状の廊下が部屋を囲んでいて、中庭から縁側を挟んで部屋に自然光を取り入れています。
建築が好きで谷崎潤一郎を知らない人はこちら↓からやり直してください。
せっかくなので案内してもらいました
ちゃんと係の方がいらっしゃるので、せっかくだし案内してもらいました。
屋号の丸一の半被いいですね!(非売品)
こちらは呉服店だったようです。本間さんは元々小樽で呉服店に勤務していたらしいんですが、船での行商で増毛に来た際、持ってきた品々が飛ぶように売れたので、増毛がアツい!と移り住んで一代でこの財を築いたのです。(超簡単に説明するとこんな感じ)
こういう雰囲気大好き。陰翳礼讃!陰翳礼讃!(連呼してたら安っぽくなってきたw)
こういう今では気軽にお願いできない繊細な作りこみが随所にあって、たまらないんですよね~。
驚いたのがトップライト!(天窓)
使われてはいないけど、現役の井戸。ちゃんと水面が見えました。
増毛町は暑寒別岳の雪解け水の恵みのおかげで国稀が誕生したと言っても過言ではないでしょう。私は国稀を飲んだことがありませんが。
住室には所々、炉が切ってあり生活のシーンが伺えます。この写真、わたくし的にお気に入り。
格子越しに見る中庭の風景。屋根の板金も昔は緑青色の銅板だったのかな?
似た色の板金にしなくてもいいと思うんだけどな(笑
外も見てみよう
軒が低くて大変美しいと思います。
裏口なんかもカッコいいんですよね~。裏口にしておくのはもったいない。
瓦はもしかしたら当時モノじゃないかなーなんて思ってたら倉庫に展示されてました↓
棟の部分もちゃんとあった。造形がすごいね。
最後に
といあえず感じたことを写真とともにざざーっと書いてみましたが、いかがでしたか?
日本建築の独特のスケール感は本当に学ぶところが多いですね~。
近代の量産されている住宅ではまず味わえない空間だと思います。
まだまだ出張は続きますので、前述の鰊番屋などもこちらでお伝えできればと思っております!
旧商家 丸一本間家の増毛観光サイト↓